「時計の読み方がわからなくて困っています。」
「何時はわかるのですが分になるとわからなくなります。」
と言ったご相談を受けることがあります。
「時計の読み方」と一言で言ってもそれができるまでにはいくつものステップがあります。
①1~60までの数字が正確に読めるか。
②1~60までの数順が正確に言えるか。
③5ずつ又は10ずつ数えることができるか。
ここまで確認してできないことがあると「時計」というよりも基礎的な数概念の習得が必要になりますので、時計を読むためだけでなく算数に必要な力としてその取り組みを行っていきます。
「時計」」の学習としは、短針が時、長針が分の区別ができているか。「時」のめもり、「分」のめもりの区別がついているかがカギとなってきます。
メモリの数が時と分で変わることで「置き換え」て考えないといけません。この「置き換え」が難しく困っているお子様もたくさんいらっしゃいます。
以前行った取り組みとして「時計づくり」があります。
時計を自分でつくり、文字盤の記入を行っていくのですが、きれいに等分して数字を書こうと思うと「60分の半分って何分?」など、時計に使われている数について細かく考えていく必要があります。
2分割、4分割してから5分間の大きさに区切りながら数字を書き入れていくことで、数字の想起がしやすくなります。出来上がった自分だけのオリジナル時計を使って時計の問題に取り組んでいきました。
実際に針を動かして何時何分や何分後、何時間前などの問題に楽しんで取り組むことができました。
市販の時計教具もありますが、時計の成り立ちを知る為に自分で作ってもらうだけでも、効果がありました。自分で作ったもので学習するという付加価値も学習への意欲や興味につながり楽しい学習となりました。
文:川原 善恵
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